ーー中畑さんが監督を務めるなかで、大事にしていることをお聞かせください。
中畑 子どもたちはやはり学年ごとに色があって、選手たちの特徴も違うので、それぞれのスタイルにあった伸ばし方というのは意識してやっています。練習メニューもそうですね。試合中に、当たり前のことは当たり前にできるように。止める・蹴る・運ぶ、これが基本であり一番難しいことだと思うので、常にリアリティをもって練習することは日頃から強く言っています。
ーーどのカテゴリでも基礎技術の練習は欠かせないですね。今のU-15にはジュニアスクールから上がってきた子どもも多く在籍しているかと思います。これから入団を考えている子どもたち、また検討している親御さんに向けて、クラブの良さを教えて頂けますか。
中畑 人生の中で心も身体も一番大きく成長する3年間です。大人になる為に失敗や上手くいかないこともあるかと思います。私たちクラブと家族が一緒になって子ども達の成長をサポートすること。親御さんともコミュニケーションをしっかり取り次のステージへ送り出すことが最大のミッションです。
サッカーやフットサルにおいてはとにかく”楽しむこと”をモットーにしていることですね。
先ほども言ったような、試合でできるようにするには、日頃からリアリティをもって取り組む。このような意識は常に持たせるように指導しています。ぜひサッカーをとことん楽しみたいという子どもたちには入って欲しいですね。
ーー最後に、今年度のチームの目標をお聞かせください。
中畑 できれば更に上のリーグにあがりたいですね。現実的な目標は「T2昇格」。ただ、そう甘くはない。目の前の一戦一戦に向かって勝利すること、これが目標であり、全力でプレーできていれば届くことだと信じてトレーニングをしています。将来的には、高校サッカー選手権の選手名鑑に少しでも多くの「カフリンガ東久留米」の文字があれば嬉しいですね。
ーー素敵な目標ですね。ぜひ楽しみしています。
ーーU-15新キャプテンとして、サッカー・フットサルそれぞれのチームのストロングポイントを教えてください。
美馬 サッカーは、守りを固くして、フットサルで培った俊敏性を活かしてサイドを中心にカウンターで攻めていくことです。
フットサルは、細かくパスをつなぎながら、常にセグンド(ファー詰め)を意識してゴールを狙えることです。
ーー将来的にはサッカー・フットサル、どちらの道に進みたいという気持ちはあったりしますか。
美馬 今のところはサッカー選手を目指しています。高校サッカーを観ていると、出ている選手たちの勝ちたいという気持ちが強くて、そういう人たちに憧れますね。
ーー中学生でサッカー・フットサルを両立できていることに対してはどう感じていますか。
美馬 最初はフットサルの中でサッカーの癖が出たりして難しいこともありましたが、今は慣れてきています。それぞれの試合でボールコントロールとか、両方やっているからこそ出るプレーもあったりするのでとても貴重だと感じていますね。
ーー先輩たちの想いを受け継いで、新年度は取り組んでいくことと思います。ぜひ新体制の目標を教えてください。
美馬 フットサルのリーグは今の新高1の人たちが1部に上げてくれました。シーズンが終わったとき先輩たちに良い報告ができるように頑張りたいです。サッカーの方は、今年期待されていると思っているので、しっかり結果を残して、上位を目指します。
ーー2015年にU-15が設立されてから、フットサルリーグ参入、クラブユース連盟承認、リーグの昇降格、様々なことがあったと思います。監督を引き受けた当初と比べて、チームの雰囲気など変わってきたなと感じる部分はありますか。
中畑辰弥(以下中畑)
サッカーにおいてクラブユース連盟に加盟するまでに時間がかかり、そこがチームにとっては大きな試練でした。リーグに加盟していなければ人は集まりません。人数が揃わない状況がしばらく続きました。3年前に東久留米市に上の原グラウンドが完成し、そこで練習や試合を行えるようになり、環境も整い始めたところでようやく人数が増えてリーグに加盟できることになりました。
ーー当時の子どもたちが”連盟に加わるまで正式な試合に出られない”というもどかしい気持ちを抱きながら、それでもチームに属していたのは、中畑さんはじめ指導陣の日々の向き合い方、関わり方にあったのかなと思います。工夫されていたことなどは何かありましたか。
中畑 この中学3年間の中で「大人になっても楽しめるように」というのは最初から意識して向き合っていましたね。チームを卒団しても、仮にサッカーをやめたとしても、ボールを蹴る楽しさは忘れずにいて欲しい。もちろん大きなゲームもそうですし、ミニゲームもそうですし、ボール回しもそうですが、遊びの中でも楽しめるように、というのは自分の中でも常に思っていました。
ーー大事な部分ですね。いざ試合をする中でいうと、今カフリンガでは週に2回サッカー、週に1回フットサル、という頻度で練習をしていると聞いています。実際にT3の公式戦で、フットサルのトレーニングをしているからこそ出た良いプレー、動き方などはありますか。
中畑 全員が全員ではないですが、土のグラウンドでも足裏のコントロールができるというのは良いプレーだと思いますね。ドリブルの中で足裏を入れるか入れないかで運びやすさが全然違います。ボールを動かしながら、自分の懐に置いて、自然とそういう運び方ができているなと見ていて思います。特に中盤でプレーする子どもたちはそういうボールコントロールをして、狭い中でも上手に扱いますね。あとは2人の関係性、3人の関係性のところで、オフザボールの動きやパラレラ(フットサルの動き)が入ります。サッカーで言うと空いているスペースに走っているだけ、というイメージですけど、そんな練習をしているとタイミングが自ずと取れますし、コートの大きさは異なっても、狭い局面のところでボールの動かし方が活きているなと感じることはありますね。